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2021年3月5日金曜日

抵当権、根抵当権設定登記の費用

 「抵当権」とは、住宅ローンなどのように、まとまったローンの担保のために、不動産に設定する権利です。

「根抵当権」とは、主に事業者と金融機関との間において、「継続して」行われる取引きの担保のために、不動産に設定する権利です。

〖基本費用〗
  • 1件につき、30,000円~40,000円
  • 事案によりますが、実費を除くとたいてい上記の額の範囲内です。

〖主な加算項目〗
  • 不動産の数
  • 債権額または極度額が5,000万円を超える場合。
  • 契約書作成がある場合

〖主な減額項目〗
  • 仮登記とする場合
  • 要件を満たす「住宅用」の場合

〖主な実費〗
  • 登録免許税(印紙代):債権額や極度額の4/1000

〖コメント〗
  • 抵当権、根抵当権は、基本的には、貸主である金融機関の意向を考慮する必要があります。個人間の貸し借りはこの限りではありません。

2015年3月31日火曜日

信用金庫の抵当権設定、取扱店の表示

1.抵当権設定登記の取扱店の表示について
 信用金庫の取扱店の表示については、原則として登記できない。そういう決まりになっているんだから仕方ないと思っていたが、例外がある。
 ある管轄の法務局の登記簿を見たところ、信用金庫の抵当権に堂々と(取扱店〇〇支店)の登記がある。どうやら、その地域の慣行により、現行においても取扱店の表示の登記を認めているらしい。まあ、それはそれで良いとして、その管轄以外の物件が絡む時に困ることになる。例えば次のようなケースがある。

Ⓐその信用金庫が他管轄に抵当権設定登記をする場合
Ⓑその信用金庫が自管轄に設定をし、次いで他管轄に設定をする場合
ⓒその信用金庫が他管轄に設定をし、次いで自管轄に設定をする場合

Ⓐの場合、他管轄が取扱店の表示を認めていなければ登記できない。全国的な取扱いであるから仕方ない。
Ⓑの場合、自管轄に先に抵当権設定登記をするのであるから、その地域の慣行に従って、取扱店の表示の登記をすべきであろう。ただし、他管轄に共同担保の設定(追加)登記を行う際は、原則として、取扱店の表示の登記はされない。
ⓒの場合、悩む。なぜなら、先行する他管轄では原則として取扱店の表示の登記はできないが、自管轄では取扱店の表示の登記ができるからである。この場合は、他管轄で取扱店の表示ができないことをベースにせざるを得ない。というのは、共同担保という性質上、後行の自管轄の設定(追加)の際はベースとなる抵当権の記載内容と同一(前登記証明書の記載と同一)にそろえるべきであるからである。

2.「信用金庫の取扱店の表示の登記はできない」というルールは絶対ではなく、地域により取扱いが異なるようである。
 令和2年から、取扱店の表示の登記が可能になったもようである。登記研究 866号 249頁  2020年4月30日 【質疑応答】